金融商品取引法とは
金融商品取引法とは、2006年度の国会で新たに成立した法律で、これまで曖昧で抜け道の多かった株式の法律(証券取引法)や金融先物・FX(外国為替証拠品取引)などの法律を、ルールを改正して一元化した法律です。ライブドアや村上ファンドなどが、法律の目をかいくぐって不当とも思える利益を得ていたので、法改正の早急な必要性が求められていた為に、規制や罰則の強化が盛り込まれた金融商品取引法が制定されました。
例えば、村上ファンドがインサイダー取引などで不正に利益を上げることが出来たのも、法律の抜け道を利用した手口を使ったからでした。村上ファンドが「投資事業組合」という形態をとっていたのも、投資ファンドが「5%ルール」の適用外になるためでした。
本来なら、ある会社の株式を5%以上取得した場合は「大量保有報告書」という書類を内閣総理大臣宛て(通常は代理している財務局宛て)に提出する義務があるのですが(通称:5%ルール)、投資ファンドの場合は最大で3ヶ月間の猶予期間があったのです。通常なら、ある会社の株が大量に買われていれば、大量保有報告書を通して一般の投資家が知る事が出来るのですが、村上ファンドは投資ファンドの特権を利用して、世間に知られる事の無いまま株を買い集めていたのです。
また、ライブドアがニッポン放送の株を「時間外取引」を使って、関係者や一般投資家が知りえない間に、大量に買い集めた事も問題視されました。本来ならTOB(株式公開買い付け)を使って買い集めるべき所をライブドアのように時間外取引という抜け道を使っても、法律が未整備だった為に罰則はありませんでした。
この為、2007年7月から施行される金融商品取引法では、5%ルールに関する投資ファンドの特権が大幅に縮小され、最大でも2週間+5営業日以内の提出が義務付けられることになりました。また時間外取引やTOBのルールも明確化され、ある会社の株式を3分の1以上取得しようとする場合は、全てTOBのルールに沿って行うことが義務付けられました。
インサイダー取引などの法律違反に対する罰則も、金融商品取引法では強化されました。また、株価を操作・誘導する目的で、実際の売買の意志が無いのに大量の注文を入れる行為(いわゆる「見せ玉」)についても、刑事罰や課徴金の対象となるように改正されました。但し、見せ玉と本当の注文キャンセルとを見分ける基準は曖昧で、今後は更なる明確なルール作りが求められます。