輸出金融と輸入金融
◎輸出金融
貿易金融(貿易ファイナンス)は輸出や輸入の取引において必要となる資金の融資です。貿易取引では商品が輸出者から輸入者に届くのに相当の日数を要します。そのために、輸出者には商品の生産や仕入れの準備のための立替え、輸入者には商品売却までの立替えが必要になります。
こうした立替えに対する融資には、その段階に応じて、いくつかのパターンがあります。 まず、輸出者は生産や集荷のための資金が必要となります。すなわち商品を船で出荷する前の段階の金融で、船積前金融とよばれます。約束手形を使った手形貸付けなどの形をとる輸出前貸や当座貸越などが利用されます。
船積後は通常、輸出者が荷為替を組んで代金の取立てを行います。荷為替に信用状が付くなどで信用上問題ないときには、銀行が荷為替を買い取り、代金の立替払いをします。この荷為替の買取を船積後金融といいます。
◎輸入ユーザンス
輸出者が取り組んだ荷為替は、銀行を経由して輸入者に支払請求のため呈示されます。荷為替は航空便で送られるため、輸入者は通常、船が到着する前に支払いをしなければなりません。そこで、銀行は輸入者が商品を受け取って売却するまで、融資を行います。
これを輸入ユーザンスとよび、荷為替で請求された金額をその通貨のままで融資するのが一般的です。さらに、ユーザンスの期日になっても商品の売却が終わらないような場合には、追加の融資も行われます○この場合は通常、円建てに変わり、輸入はね返り金融とよばれます。
◎シツパーズ・ユーザンス
以上の融資は、原則として銀行によって供与されます。これに対して、シッパーズ・ユーザンスは、輸出者が輸入者に対して融資します。すなわち、輸出者が代金の支払いを一定期間猶予し、輸入者には期日に支払うよう指示する方式です。これを行うには、輸出者に資金の余裕が必要ですし、輸入者は輸出者から信用されていることが必要です。