債券先物取引とは
◎標準もの
債券先物取引は、将来売買する債券価格を確定しておく取引です。債券の種類はさまざまですから、取引所が先物取引の対象とする債券は特定のものに限定されています。東京証券取引所が上場している取引は残存期間5年の中期国債、同10年の長期国債、同20年の超長期国債です。
それでも、実際の国債は残存期間やクーポン・レートなどがさまざまです。そこで取引所では、中期国債であれば、残存期間5年、クーポン・レート3%という標準もの(架空もの)を想定して取引します。通常は売買の差額だけで決済をしますが、債券の現物を受渡しする必要があるときは、想定した標準ものと実際の現物の条件の違いを調整します。このときに標準ものと現物との交換比率として使われるのが、交換係数(コンパージョン・ファクター)です。
◎価格変動リスク
たとえば、S社は3月にまとまった資金を受け取る予定としましょう。S社はその資金をしばらく国債に投資しておこうと考えています。しかし、金利状況を勘案すると、その頃までに金利が低下し、債券価格が上昇するのではと懸念しています。
そこで、現時点で、債券先物を買っておくことにしました。3月になり、予定通り受け取った資金で国債を買いましたが、懸念していた通り価格は上昇していました。
しかし、買ってあった債券先物の価格も上昇したため、先物を売却することにより売却益が得られ、購入の値上がり分の大半を埋めることができました。債券先物は、このようなケースで利用できます。